カツオブシムシの駆除と予防対策

カツオブシムシの駆除と予防対策

カツオブシムシ対策

カツオブシ以外にも衣服やカーペット、乾燥食品に発生するカツオブシムシ。バルサンの消毒が有効ですが、被害にあったものは使い物にならないので捨てるしかありません。家の中を清潔にしておくことが一番の対策です。

カツオブシムシの駆除と予防対策

カツオブシムシ対策
  • 代表種:ヒメマルカツオブシムシ
  • 学名:Anthrenus verbasci LINNAEUS
  • 分類:節足動物門 昆虫網 コウチュウ翅目 カツオブシムシ科
  • 発生時期:春~秋
 

カツオブシや煮干しなど、動物性の乾燥食品を食害するのがカツオブシムシ。

カーペット(化学繊維ではないもの)、毛皮、動物の剥製などからも湧くことがあります。

食べ物に発生した場合、被害を受けた食品はすぐ捨てること。まだ虫がついていないものは別の場所に移動させてバルサンなどのくん煙式の殺虫剤で消毒します。

カツオブシムシが発生したときの対処法

まだ虫がついていない食品はすぐに別の場所に移動させる。

すでに虫がついている食品は捨ててしまう。

食品を取り除いた棚や収納庫には、くん煙剤(バルサンなど)を撒く。

服やカーペットは、ビニール袋に入れて封をし、中でくん蒸剤を撒く。1日はそのままにしておく。

家庭では、動物性の乾燥食品(カツオブシ、煮干し、フカヒレ、干し肉など)は1年以上置いておかないようにする。

カツオブシムシの生態・特徴

成虫は体長2.0~3.5mm、卵円形で黒色。体表に黄白色の鱗片を密生し、斑点状の模様があります。卵は、単黄白色長楕円形で長径約0.6mm、幼虫は紡錘形、淡黄褐色で、褐色の毛が密に生えています。

幼虫は成熟して体長4mm前後。サナギは、体長約3mm、淡黄褐色紡錘形。

ヒメマルカツオブシムシの場合、発生は年1回、あるいは2年に1回。幼虫は加害物の中や付近の隙間などに潜んで越冬し、4月中・下旬にサナギ化、早いもので4月下旬から羽化。家庭内で見るのは春先になります。

発育経過は、卵期は温度に影響され、10~30日、幼虫期は変化が多く5~10齢、通常6~8齢。齢数と幼虫期間は食エサの量と質に影響され、通常は300日であるが600日以上を要することもある。

サナギ期は温度に影響され、7~19日、成虫は羽化後7~10日後に全保有卵の80%を産む。負の走光性を示すように転じ、晴天温暖な日には野外で活発に飛翔し、キク科の花を好んで蜜を吸う。さらにその後、再び屋内に侵入して残った卵を産む。成虫の寿命は約1ヶ月前後、メスの産卵数は80~90粒、加害対象物に数粒~数10粒ずつ産み付ける。成虫は色に誘引され、淡青色、白色、黄色の順に誘引性は強い。

カツオブシムシが危害を加えるもの

全世界に広く分布し、毛布や毛織物などの代表的な害虫として有名です。

蚕繭、絹織物、剥製、標本類、各種の食品など、あらゆる乾燥物質に及びます。また、乾燥植物質だけを食べて生育を完了することもできます。

カツオブシムシの予防対策

カツオブシムシ対策は、駆除することよりも予防が第一です。

特に、食品や衣類では被害の受けてからの駆除は安全性や商品価値といった点で難がありますから、とにかく侵入防止に十分気をつけることが大切である。

幼虫には殺虫剤が効きにくいのですが、スミチオン、バイテックス、ザーテルといった薬剤が有効です。成虫は乾燥条件下で、45℃80分または60℃8分で死滅し、幼虫は50℃5分で死滅します。

幼虫の天敵としてはキアシアリガタバチがいます。

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