メイガの駆除と予防対策

メイガの駆除と予防対策

メイガの対策

米・麦や小麦粉やきな粉などの粉類を食害するメイガ。糸を引いて加害するので跡を見るとそれとわかります。完全に駆除するのは難しい虫。被害にあった食品はすぐ捨てる。長期保存はせず短期間で使い切ること。

メイガの駆除と予防対策

  • 代表種:ノシメマダラメイガ(熨斗目斑螟蛾)
  • 学名:Plodia interpunctella HUBNER
  • 分類:節足動物門 昆虫網 チョウ目 メイガ科
  • 発生時期:春~秋
 

メイガは米や麦などの穀類や、小麦粉、きな粉などの粉類、植物性の乾燥食品全般を食害します。

ついた食品のまわりは糸をひいたようになるので、虫本体が見つからなくてもメイガの仕業であることがわかります。

完全に駆除するのは難しいため、普段からの予防が大切。貯蔵庫を清潔に保つこと、家庭内では食物は古くなる前に使い切ってしまうことが一番の対策になります。

メイガ類の生態・分布

メイガの原産はインド。全世界に広く分布しており、貯穀類の大害虫として知られています。日本国内における発生は、北日本で年2回、南日本で4~5回。

ノシメコクガとも呼ばれるが、自然状態では鳥や蜂の巣から発見される。成虫の体長は、メス18mm、オス12mm前後、前のハネは内半黄白色、外半は赤褐色と灰褐色ののシマ模様がある。

後ろの翅は灰褐色で半透明、卵は乳白色楕円形で長径0.4mm前後、幼虫は成熟して8~10mmに達し、淡黄白色である。サナギは体長7mm程度で、橙黄色~褐色をしており、繭は薄く半透明で、長さ約12mm程度。

メイガの発育と一生

発生経過は極めて不規則。春先は幼虫、夏が近づいて成虫といった決まったパターンではなく、常に卵から成虫までの各態が見られるのが特徴です。暖かい地方では、3月下旬から10月下旬まで成虫の飛翔が見られることが多いですが、条件が整えば、年間を通じて何回でも発生を繰り返します。

夏期において、卵期数日、幼虫期22~45日、蛹期約1週間、各期とも気温が低くくなると長がくなります。越冬は幼虫状態で行われます。

成虫の寿命は1週間前後で、その間は何も食べずに交尾産卵を行います。メスは、幼虫のエサやその周辺に200個前後の卵を転々と産む。

メイガによる食品の被害と見分け方

幼虫は、糸を吐きながら食物をつづって食害します。密度が大きいと表面が薄絹を被せたようになるので目で見てわかります。

穀粒をはじめ、乾燥した果物、小麦粉やお菓子など、貯穀類から二次加工品まであらゆる食品に発生。また、幼虫はビニールやポリエチレンなどの包装材を食い破って、その内部に侵入できるので固い容器で保存する必要があります。

幼虫の見た目で形態分類することは難しいのですが、糞が赤褐色のため、この特徴によってメイガの発生を知ることができます。

メイガが発生したときの対処法

まだ虫がついていない食品を、すぐに別の場所に移します。

食品に発生した場合には、廃棄処分にしなければなりません。死骸や虫綴れが残ってしまうため使い物にならなくなります。

メイガの駆除と予防方法

根本から対処するなら吸引などによって発生源の除去すること。貯穀害虫全般に言えることですが、完全に駆除するのは不可能に近いです。

駆除する場合は、食品を取り除いた棚や収納庫に、くん煙剤(バルサンなど)を撒く。

大発生したときには、ガスくん蒸による処理が最も効果的。貯蔵庫内や室内全体に対して行います。

光には集まらないので電撃殺虫器は効きません。オスを誘う性フェロモントラップによって、発生源を突き止めることは出来ますが、この方法はオスの成虫しか捕獲されないので、駆除手段としては不完全です。天敵として、寄生蜂シマメイガコマユバチが知られています。

家庭では、穀類や粉類といった乾燥食品は、長期間置いておかないこと。適量を買って一定期間で使い切るようにしましょう。

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