ゴキブリの生態

家に出るゴキブリの種類と生態

家に出るゴキブリの特徴

家に侵入してくるゴキブリは主に4種類。チャバネゴキブリ、クロゴキブリ、ヤマトゴキブリ、ワモンゴキブリです。それぞれ特徴は異なり、対策方針も変わってきます。

家に出るゴキブリの種類と生態

ゴキブリは”アブラムシ”などと呼ばれ、清潔感に乏しい昆虫です。

原産地はアフリカで、もともと熱帯、亜熱帯に住んでいたのですが、交通機関の発達、暖房設備の完備、食料が豊富になったことなどが原因で分布の領域を広げてきました。

ゴキブリは種類が多く、少なくとも3500種類が知られており、そのほとんどは屋外性で、落ち葉や朽葉があるところで生活しています。

日本では約30種類(7科18種という説もあり)が生息しています。

駆除の対象となる主要なゴキブリ

生活の場や生産の場で、駆除を必要とするゴキブリは、それほど多くありません。

ゴキブリは古くからウイルス、細菌、原虫などの有害微生物の伝播者として注目されていました。

とくに、サルモネラ菌を伝搬することや、ゴキブリがアレルゲンとなる呼吸器アレルギーが心配されています。

ゴキブリの糞で汚染されると、特有のにおいがあるため、食品の保管場所では特に嫌悪されます。

チャバネゴキブリ German Cockroach

チャバネゴキブリは、体長10~15mmほどの小型種で、褐色をした普通種。家庭内でよく見られるのうちのひとつがこのチャバネゴキブリであり、繁殖力が旺盛なことで知られています。

世界に広く分布しているものの、最適活動温度は33℃であり、低音に弱いのが特徴。

人間が仕掛ける毒エサに慣れて、徐々に進化しているのが厄介です。

クロゴキブリ Smoky-Brouwn Cockroach

クロゴキブリは、体長25~30mmの光沢のある黒褐色をした、家屋内に棲息する普通種です。

日本国内では、主に関東以南に分布しており、産卵の時期は5月下旬から10月。

家によく出没する種類のひとつですが、チャバネゴキブリのように毒エサに免疫を持ったりはしないので、駆除は比較的楽です。

ヤマトゴキブリ Japanese Cockroach

ヤマトゴキブリは、体長20~25mmの黒褐色で、家屋内にも、屋外にも棲息します。

4月初旬から11月中旬まで活動し、冬も越えることが出来る種です。4月から6月にかけて産卵します。

ワモンゴキブリ American Cockroach

ワモンゴキブリは、体長30~35mmで、アメリカンの名前の通り大型種です。

施設の暖房条件が良くなるのに伴って日本全国に分布するようになりました。地下街、下水道、廃棄物置き場などに棲息します。

2017年に発表された北海道大学の研究によると、メスを多数飼育すると単為生殖だけで繁殖可能であることがわかりました。駆除対策の面から見ても、メスだけで増殖されるのは非常に厄介です。フェロモン剤を用いるトラップなど今後研究が必要になってくると考えられています。

主要なゴキブリの比較

  チャバネゴキブリ クロゴキブリ
体長 15~20mm 33mm
最適活動温度 33℃ 30~33℃
発生回数(年) 数回 1回
活動時期 通年 4月中旬~10月上旬
卵鞘内日数 17~35日 37~47日
卵鞘1つの卵数 38 20
幼虫期間 42~117日 182~588日
メスの成虫寿命 98~182日 196~301日
卵から成虫になるまでの日数 90~105日 218~239日
産卵数 年間20000個 年間300個
よくいる場所 暖かくて水に近い、適度に乾燥している場所 温暖多湿庭から屋内
  ヤマトゴキブリ ワモンゴキブリ
体長 33mm 50mm
最適活動温度 30℃ 30℃
発生回数(年) 1回 1回
活動時期 4月下旬~11月中旬 4月中旬~10月上旬
卵鞘内日数 35~50日 20~58日
卵鞘1つの卵数 16 15
幼虫期間 180~590日 161日
メスの成虫寿命 200~300日 105~588日
卵から成虫になるまでの日数 260日~280日 155~240日
産卵数 年間280個 年間800個
よくいる場所 温暖多湿な場所庭から屋内 温暖多湿なゴミ、地中のダクトの中
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