ゴキブリの習性
ゴキブリの習性を知って対策に活かそう
ゴキブリの習性を知っておけば、対策する上で大切なポイントも理解がしやすくなります。慌てず騒がず落ち着いて退治出来るように準備しておきましょう。
ゴキブリは、暖かくて湿度が高く、狭くて暗いところ好んで集団で生活しています。昼間はひっそりと休んでおり、夜になるとエサを求めて行動し、糞を撒き散らす・・・この繰り返しです。
ゴキブリが集まる場所、普段通る道を把握しておけば、確実に仕留めることが出来ます。
ゴキブリが好む環境
ゴキブリは暖かくて湿度が高いところを生息場所として好みます。
暖かくて湿度が高いということは、水やエサに恵まれているということになるからです。また、彼らは人目の届かない奥まった狭くて暗いところに集まりますが、これも自然と温暖で多湿という条件を満たすことになります。
したがって、飲食店や喫茶店の厨房、会社の給湯室、マンションのゴミ集積所、ダストピット、水洗便所の汚水槽や浄化槽などは格好の住処になるのです。一般家庭内でも、流し台の下や裏側、タンスや冷蔵庫など家具家電の後ろ、机の引き出しの奥、テレビの中などに住むこともあります。
1つだけありがたいのは、あまり高いところにはいないということ。なんとかと煙は高いところが好き、と言いますが、ゴキブリは低いところがお好きなようです。つまり、とても賢いということですね。
ゴキブリの行動の特徴
- 夜間行動性(昼間は静か)
- 走行性(あまり飛ばない)
- 雑食性(なんでも食べる)
- 群居性(集団で住む)
- 潜伏場所は一定(いつも一緒)
夜間行動性(昼間は静か)
ゴキブリは夜行性です。昼間は隠れ家に潜んでおり、夜、人気がなくなり静まった頃から活動をはじめ、水や食べ物をあさりに徘徊します。ゴキブリを見たくない人は、誘引剤などのトラップを仕掛けるのは日中が良いでしょう。
走行性(あまり飛ばない)
羽はあるけれど飛ぶことはまれで、彼らとの闘いは基本的に地上戦になります。その代わりに脚が猛烈に発達しているので移動は素早いです。
ただ、素早いとはいっても必ず「すき間に逃げ込む癖」があるので、逃げ場を奪ってしまえば仕留めるのはそう難しいことではありません。慌てないことが大切です。
雑食性(なんでも食べる)
人間の食料はなんでも食べます。食料はおろか、人糞や痰(たん)も食べ、エサが不足してくると、革製品や書籍、衣類までも食べることがあります。
生ゴミや食べ残しの処理だけでなく、衣服の管理も大切です。
また、腹持ちもよく、半月ほど飢餓状態でも生き延びてしまいます。恐ろしい生命力ですよね。
群居性(集団で住む)
ゴキブリは個体同士が寄り集まって生活します。 例えば、夜暗い場所で活動しているときにライトで照らすと散り散りになって逃げますが、しばらくするとまた元に戻って群れをなして集まります。つるむのが好きなのです。
このゴキブリの群居性は、「集合フェロモン」という特殊なフェロモンによってもたらされます。ゴキブリの直腸にフェロモン分泌細胞があり、ここから分泌されたフェロモンがゴキブリの糞や体表面に付着し、これによってゴキブリたちは互いに群がり、くっつき合って生活している訳です。
いったん生息場所に糞が見られると、それに引かれて他のゴキブリも集まって幼虫も成虫も混じって潜伏するようになります。
潜伏場所は一定
ゴキブリの潜伏(生息)する場所、移動する通路は一定している。というのも大きな特徴です。馴染みの店でいつも同じメンバーと再会、というやつですね。
物の隅、へり、縁にそってすばしっこく動き回ります。「へり」というのは、縁と書くのですが、要は「端っこ」「ふち」です。排水口の穴や、ドア・戸の開口部の縁に沿って移動するのです。
縁を好む反面、だだっ広い床の真ん中を堂々と闊歩するようなことはほぼありません。とにかく端っこです。
ゴキブリがもたらす病気
なんでも食べて集団で暮らすゴキブリの習性は、人間にとって非常に厄介です。
人間の食料から痰や便といった汚物まで食べることで食品や食器を汚染させ、その上に糞までするので赤痢菌、赤痢アメーバ、ポリオウイルスなど多くの病原菌が死なずに排泄されます。
そして、これが代を経て延々と繰り返されるため消化器系伝染病などを媒介することになってしまいます。単に見た目が不快なだけでなく、汚物を好んでさらにそれを撒き散らす彼らの習性は非常に恐ろしいのです。
これが、彼らが「衛生害虫」と呼ばれる由縁です。
見た目や動きが気持ち悪かったりするだけでなく、病気をもたらすゴキブリですからやはり家に出るのは良いことではありません。
ゴキブリ対策の第一歩。ローチスポットを見つけよう
ゴキブリ対策の最初のステップはローチスポットを見つけることです。
ゴキブリは英語でcockroach、略してroachと言います。ゴキブリが生息、潜伏(せんぷく)している場所や、その通り道はゴキブリの糞や吐物で黒インクを撒き散らしたようになっていることがあり、特有の悪臭を放ちます。これがローチスポットです。
ローチスポットを見つけることができれば、ゴキブリの棲息場所・行動範囲がわかるので対策もしやすくなりますし、むやみやたらに殺虫剤を撒き散らすこともなくなります。