トラップによるネズミ駆除

ネズミの物理的駆除方法

罠を仕掛けてネズミ駆除

トラップなどでネズミに直接攻撃して退治するのが物理的駆除方法。薬剤や毒エサが効かない、抵抗力をつけてしまった場合に直接退治する方法です。

物理的にネズミを捕らえる。機械的駆除法

機械的駆除法とは、パチンコ(バネで挟む器具)や粘着シート、カゴなどのトラップ(罠)を仕掛けてネズミを物理的に駆除する方法です。

  • 環境的駆除法(侵入対策)だけでは十分な効果が得られない
  • ネズミを毒エサで退治する化学的駆除法を使うことができない
  • ネズミが殺鼠剤(毒エサ)に対して強い抵抗性を獲得してしまった

このような状況で機械的駆除法は威力を発揮するのですが、あくまでも他の方法の補助的なポジションという感じです。

ネズミは非常に警戒心が強いので、いかに上手に騙せるかがポイントになります。

ネズミに仕掛ける罠のコツ

機械的駆除を行う場合、まずはネズミの警戒本能を欺くことが大切です。そのために、「馴れてもらうための期間」を設けます。

仕掛けるべき器具は、最初は外見だけのもの(ネズミを捕るための機能を持たない、反応しないもの)をそのルートに置き、ネズミが馴れるまで(異物反応がなくなるまで)の相当期間放置した後、本物を仕掛け、仕掛けたら捕れなくなるまで少なくとも3日間は仕掛け続けることを基本とします。

トラップの種類

機械的駆除の器具としては生捕りカゴ、捕殺器、粘着紙などがあります。

生捕りカゴ

これはネズミ捕獲器ともいい、通路型と紙型に大別されます。通路型生捕りカゴはトンネル型捕鼠器ともいい、金網かごの両側に出入り口があって、その中央にネズミの好物(エサ)を置きます。そしてネズミがエサを狙ってカゴに入り、中央に達すると、体重によって両側の出入り口が同時に閉ざされるというものです。

紙型生捕りカゴ

金網カゴの一方に入り口があるだけで、内部にネズミを誘い込むエサをつけ、ネズミがそれに接触するとバネによって口が閉ざされるようにしたものです。

捕殺器

圧殺式トラップやパチンコともいわれ、適当な大きさの厚板に強いバネをつけ、その一部にエサを仕掛け、ネズミがエサをかじるとバネが外れて頭部を強打するようにはさみ、捕殺するものです。

これは生捕りカゴに比べて手軽で、死体の回収が容易であるというメリットがあります。

粘着紙

これは粘着性捕鼠シートともいい、防水されたシートにネズミの誘引剤を添加した粘着性物質を塗布したもので、ネズミを”鳥もち”のようにして捕獲するものです。

生捕りカゴや捕殺器に比べて簡便でエサをつける必要もなく、捕獲したネズミの回収が容易で、かつネズミに寄生しているダニやノミなども同時に処理することが出来ます。

しかし、粘着紙は、ネズミの通路、いわゆるラットサインのあるところならどこでも良いというわけではありません。

ラットサインのあるルートの中で、どうしてもネズミが踏み込まなければいけない場所に仕掛けることが捕鼠効果を高めるコツです。

超音波

ネズミ同士のコミュニケーションは、ネズミ自身が出す超音波で行っています。

例えば、子ネズミが寒くて飢えた状態になると40,000~80,000Hz(ヘルツ)の超音波を出して母ネズミを呼びます。発情期には、異性と出会おうとお互いに40,000~100,000Hz(ヘルツ)の超音波を出して交尾をします。争うときは40000~70000Hzと20000~30000Hzの超音波を出して、支配-従属の関係が成立することがわかっています。

トラップとしての超音波を発信する機械は、こうしたネズミのコミュニケーションを阻害し、不快にさせることを狙ったものです。

1度設置すれば、あとは放置なので手間がかからないのがメリット。人間の健康や電化製品の影響はないとされていますが、唯一、電力線通信機器(PLC機器)だけは影響が出る場合があるようです。

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