トコジラミの駆除・予防対策。刺されたときの対処法

トコジラミ(ナンキンムシ)の駆除・予防対策。刺されたときの対処法

トコジラミ対策

ナンキンムシとも。寝ている間に露出している肌を刺してくる。とてもかゆい。日本にはほとんどいないが、古い木造住宅や海外では東南アジアはよく出る。

トコジラミの駆除と予防対策

トコジラミ(ナンキンムシ)に刺されたときの応急処置
  • 代表的な種:トコジラミ(ナンキンムシ)
  • 学名:Cimex lectularius LINNAEUS
  • 分類:節足動物門 昆虫網 カメムシ目 トコジラミ科
  • 発生時期:1年中

トコジラミは、夜寝ているときに露出している肌を刺してきます。昼間は家屋の壁や床の隙間、家具や寝具の下などに潜んでいるので存在に気づきにくいのが厄介です。

現在、日本国内ではほとんど発生していませんが、古い木造住宅や寮などで見られます。海外(東南アジア)ではよく発生するので旅行するときは注意したい害虫です。

トコジラミ(ナンキンムシ)に刺されたら?応急処置と症状

刺された場所には、虫刺され用の薬(ムヒなど)を塗ります。そのときに着ていた服や布団は煮沸消毒しましょう。

トコジラミの1回あたりの吸血量は多いため、危険です。発熱したり、不眠症を引き起こしたり、リンパ腺の腫れを引き起こすこともあります。ただし、伝染病を媒介することはありません。

吸血は夜間に行われ、首や手足など肌の露出している部分を狙われます。血を吸うときに、口吻を刺し替えるので、吸血痕が2個並んで残るのが特徴です。

トコジラミ(ナンキンムシ)の特徴・分布

成虫は体長5~8mm、扁平楕円形で赤褐色。卵は長さ約1mmで黄色長楕円形。

全世界に分布しており、元来日本では知られていなかった虫です。江戸時代(1861~1864年頃)にオランダ船から初めて発見され、明治10年の西南の役で九州、明治13年に大阪、明治15年に名古屋、東京で被害が報告されました。その後、第二次世界大戦中まで勢力を拡大したものの、戦後はどんどん数を減らしました。

現代ではほとんど見られないものの、シラミなどと一緒に被害が生じるようになりました。

トコジラミ(ナンキンムシ)の生態

不完全変態で、幼虫は5回脱皮し、1~3ヶ月で羽化する。成虫の寿命は10ヶ月~1年、年間3回以上の発生を繰り返す。

メスの成虫は、毎日2~5個ずつ、生涯で200個の卵を産みます。

成虫だけでなく、孵化直後の幼虫までもが吸血します。もともとはコウモリや鳥類に寄生していたのですが、特定の動物だけを選んでいるわけではなく、人間やイヌ・ネコなど無差別に吸血します。

空腹でも平気で、温度が低くても耐えられる頑丈な生き物です。

トコジラミ(ナンキンムシ)の駆除・予防

トコジラミが発生した場合、家屋内全体を殺虫消毒します。生育場所も突き止めなければならず大変なので業者にお願いするのが無難です。

昼間に虫が潜む床板の隙間や柱の割れ目、及び柱と壁の隙間などに薬剤の残留処理を行う。潜伏場所周辺では、ゴキブリと同じように黒褐色の糞の跡が見られます。また、カメムシのような臭いを感じることもできます。

薬剤としては、フェニトロチオンやダイアジノンなどの有機リン系の乳剤、あるいは油剤を用いる。煙霧やミスト処理を加えると一層効果的です。

古い木造住宅や寮などに引っ越す場合、あらかじめ全体の殺虫消毒をしておくなどの対策をします。また、東南アジアなどでには普通にいるので旅行するときは宿泊先で注意が必要です。

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